作品紹介
『桜Trick』(さくらトリック)は、タチによる日本の4コマ漫画作品。芳文社の『まんがタイムきららミラク』Vol.1 から2017年10月号まで連載された。
2013年8月号において、テレビアニメ化が発表され、2014年1月から3月まで放送された。
ほぼ全ての話において、最低1回以上のキスシーンが描かれているのが特徴。作者が描いた「女の子同士がキスをする同人作品」を見たきららの編集者から声をかけられ「そういう要素のある作品を」と言われて描いたのがこの作品とのこと。ただし「毎話キスを」とまでは言われていなかったという。
ストーリー
主人公・高山春香と園田優は、美里西高等学校第62期生として入学する。しかしそこは3年後に東高等学校と合併し廃校となることが決まっていた。そしてクラスメイトの野田コトネ・南しずく・池野楓・飯塚ゆずと友達になる。
優が大好きな春香は、優が他の生徒とさっそく仲良くしている様子を見て嫉妬してしまう。春香は自分だけが優の「特別」な友達でありたいと願っていた。それに対して優が「他の子たちとは絶対にしないことをしよう」と提案する。それに対して春香が答えた他の友達とはしない「特別」なこととは「キス」だった…。
そんな中、2人はしずくとコトネがキスをしているのを見かける。そんな4人を不審に思う楓だったが、ゆずは4人を普通の友達だとみなし、楓から呆れられる。
その後優の姉で美里西高校生徒会長の園田美月は春香と優の関係に疑問を抱く。偶然2人のキスを目撃してしまった美月は2人をたしなめるが、自分の本当の気持ちに気づき、自身の卒業式で春香に告白する。
年度が変わり、春香たち6人は2年生になる。生徒会長には春香たちとともに美月らの送別会を開いた乙川澄が就任したが、先行きへの不安から、春香に時々「お姉ちゃん」になってもらうように頼む。一方、前年度の生徒会副会長で現在美月と同じ大学に通っている坂井理奈が優の家を訪ね、優に美月との関係について相談する。
その後夏休みになり、理奈が帰ってくるが、理奈は春香と美月の関係に疑いを抱く。しかし理奈は、美月が春香の誕生日である8月25日を美月と理奈の友達記念日であると認識していたことを知り、疑っていた自分を後悔する。一方、優は春香の様子が変であることを察し、春香が何か隠し事をしているのではないかと疑う。
冬になり、澄は学校での思い出を作るためイベントを開く。そして3学期になり、澄らの卒業が近づき、春香たちは3年生を送るイベントを開く。澄は春香の卒業後、自分と同居することを提案するが春香はその提案を断り、代わりに自分のリボンを澄に渡すのだった。
そして3年生になった6人。春香は、生徒会書記の神坂るなからとある相談を受ける。るなは、春香と優がキスをしているところを目撃しており、自分も同じく生徒会会計の滑川玲に対して密かに想いを抱いていることから、春香に「キスの先輩」として相談を持ち掛けたのだ。話の流れの中で、るなは春香と優は「キス友」のようなものだと語る。そのことを優にも話す春香だったが、優はどこか浮かない表情をする。そんな中、コトネが突然優の家に押しかけてくる。曰く「優の家にしばらく居候させてほしい」とのことで、優は(家族次第ではあるものの)それを快諾。一時的に優と共に暮らすこととなった。そしてコトネは優に自分には森島空という婚約者がいることを告げる。
時は流れ、修学旅行の時期。東京に到着した面々が出会ったのは、コトネと瓜二つの姉である野田鳴子であった。しずくは、姉の鳴子に対し「コトネを自分に欲しい」と要求する。しずくは、コトネが空の下に行くことを恐れており、その思いを姉妹に告白した。その思いはコトネも同じ。鳴子は「今のままでは現状維持なのでダメ、今の状態からさらに前に進むこと」をアドバイスとして伝えた。
季節は進み夏。高校生活最後の夏休みも残りわずかとなり、優が春香の家に遊びに来ることに。そんな中、またしてもコトネが(今度はしずくも連れて)春香の家にやってきて、また優の家に泊めてもらえないかと頼み込む。コトネは、春香たちとの話の中から、空がゆずにも手を回したり6人の後をつけてきていたことに気付き、しずくと共に駆け落ちすることを決意。春香はコトネとしずくと離れ離れになることを防ぐべく、ある人物に相談する。その人物とは、高校を卒業後都会の大学に進学し、かつ空と関係を持たない澄であった。
澄の計らいもあり、コトネと空の婚約問題も無事解決。そして卒業が近づく。以前の会話の内容から優が調理師専門学校への進学を決めていたことを知った春香は、自分の希望進路(大学進学)を変えてまで優と共にいようとする。そんな春香の行動に違和感を覚えた優は、春香に対し「安心できるところに留まりたい、変化が怖いだけ」「自分たちの関係がただの『キス友』で終わりたくない」「友達ではなく、恋人になりたい」ことを伝える。優の本当の気持ちを聞き、動揺する春香。そこに澄がやってきて、相談に乗ってもらうことに。話の中で、澄は優が春香のことを好きなのは「自分のために頑張ってくれる、変わっていく春香の姿」が好きだからと伝えた。「優が自分のことを変えてくれた」と思い込んでいた春香は自らの過ちに気付き、今度こそ逃げないことを決意。翌朝優を呼び出し、前夜断られたキスを交わす。こうして2人は晴れて恋人同士となった。
受験も無事終わり、卒業式(兼廃校式)当日。式典をこっそり抜け出し、自分たちがこれまでキスをしてきた場所を巡る春香と優。最後にたどり着いたのは、2人が初めてキスをしたあの空き教室。あの日、この場所から始まった「他の子たちとは絶対にしないこと」...。最後に2人は「友達同士のキス」ではなく「恋人同士のキス」を交わすのだった。